コンサート情報
 

プログラム内容

19世紀後半に、ヨーロッパから移住した音楽家たちが基礎を築き、その後20世紀に入って劇的に進化、発展を遂げ、クラシック界の中心となったアメリカの音楽シーン。クラシック=ヨーロッパという先入観を取り払い、アメリカで生まれた、遥かなる歴史を継承しながらも都会的に磨かれた輝ける作品達を、たっぷりとお届けしていきます。

5月28日放送分

今夜のコレクションバックナンバー

第21回「CADILLAC presents アメリカン新世界クラシックの旅 “パリのアメリカン人”から“スター・ウォーズ”まで」特集

今回もいよいよ間近に迫った、2016年6月4日に行われる番組発のコンサート「CADILLAC presents アメリカン新世界クラシックの旅 “パリのアメリカ人”から“スター・ウォーズ”まで」の特集です。
演奏予定曲のピックアップはもちろん、コンサートの指揮者、ジョン・アダムズやジョン・ウィリアムズにも高い評価を受けるユウガ・コーラーさんのからの楽曲解説、そして、音楽ジャーナリスト/OTTAVAプレゼンターの林田直樹さんから、このコンサートの注目ポイントなどもご紹介しています。
こちらでは、ユウガ・コーラーさんからの楽曲解説を届けします。

■ジョージ・ガーシュウィンと楽曲「パリのアメリカ人」について
ガーシュウィンのパリのアメリカ人は、いわば、フランス紀行文的作品です。1926年にガーシュウィンはフランスに行って、モーリス・ラヴェルとナディア・ブーランジェに作曲の勉強を教えてもらいたかったのですが、ラヴェルにこう断られたんですね。「君はガーシュウィンという作曲家としては一流である。今から頑張ってラヴェルのニ流的存在の作曲家になる意味はあるのか?」。このことを考えてみますと、ガーシュウィンがアメリカの音楽的歴史を代表する人物になったのは、偶然では無い、と思えてきますね。それにもかかわらず、この「パリのアメリカン人」の曲には、多くのフランス音楽や文化が含まれています。それは、ラヴェルの好んだメジャーナインスのハーモニーであったり、パリのタクシーのクラクションの音だったりします。実際そのクラクションの実物はガーシュウィンが1928年のニューヨークの初演の際にフランスから持ち帰った(クラクションを使用した)そうです。同時にこの曲の中間部には、典型的なアメリカの音も入っています。トランペットやサックスフォンのブルースの音色はアメリカに対するホームシックな気分がただよっています。幅広い文化のクロスオーバーが大変ユニークな彼の代表傑作「パリのアメリカ人」をどうぞお楽しみにしていてください。

■バーバーの弦楽のためのアダージョについて
バーバーのアダージョの曲には、私は2つの側面があると思い、興味を持っています。まず、1つ目は、この曲は独立した曲ではないということ、あくまでもストリングカルテット、弦楽四重奏曲のOp.11である事実ですね。そして2つ目は、この曲が、主にエレファント・マンやプラトーンなどといった、数々の映画のサウンド・トラックとして使用されて知られている、ということですね。バーバーのこの作品は、クラシック音楽で、最も辛さ・切なさ、の表現を代表するものだと思うんですけれども、ここの面白い点といえば、この曲が使われている映画の幅広さによって、世間にはこの曲の、真の身元があまり知られていない、ということですね。そして、こう考えますと、アメリカのクラシック音楽はいかにも、映画の世界と、コンサートの世界の密接な関係を表しているものだと、見えてくるんですね。すなわち、バーバーのアダージョは、こういう芸術的な多様性から生まれてくる、素晴らしさの証拠ではないかと、自分は思っています。

■今回のコンサートについて
アメリカのクラシック音楽は、その国の住民のように、とても多種多様に出来上がっております。同時にホープ&オプティミズム、希望と楽観とでもいいましょうか、つまりアメリカン・ドリーム、そうです、今回ご紹介する曲には共通して、このアメリカン・ドリームの精神が込められています。コンサートをお聴きになり、それぞれの曲に共通する、類似性や相違点、これこそがアメリカン・スピリット、アメリカ精神であり、複雑に絡みあった、生命力が反映され、織りなされたものが、アメリカン・クラシック音楽なのです。

皆様とご一緒にコンサートを楽しめれば、と思います。コンサートの詳細はこのページ内でご確認いただけます。
ぜひ、6月4日のコンサートに足をお運びください。

楽曲リスト

02:10 ファンダンゴ / シエッラ
13:27 運命~第1楽章 / カイザー
16:27 ミュージカル「ショー・ガール」から「ライザ」 / ガーシュウィン
19:04 ピアノ協奏曲第2番~第3楽章 / ローレム
27:08 スターウォーズ - メインタイトル / ウィリアム
38:23 パリのアメリカ人 / ガーシュイン
44:41 弦楽のためのアダージョ Op.11 / バーバー
52:06 ミュージカル「キャンディード」序曲 / バーンスタイン

プレゼンター

プレゼンター
森雄一(DJ)

大学卒業後、日本政府観光局に勤務し、日本のすばらしさを再発見。同時に日本語の魅力にもとりつかれ、ラジオの道へ。各地のFM局で看板の朝番組を担当、 その美声を響かせた。青春時代を過ごした80年代サウンドは宝物で、当時ヒットしたCDを集めるのが生涯の趣味。現在、星のソムリエになるべく、天文学を勉強中。

公式サイト

cadillac公式サイト はこちらから

番組メール

new@ottava.jp
あなたの好きな、アメリカン・クラシックとメッセージをお送りください。

コンサート情報

番組でお届けしているアメリカ生まれの華やかで先進的な名曲たちをたっぷりお楽しみいただけるコンサートが決定いたしました。
ガーシュウィン、バーンスタインというアメリカが生んだ2人のスターの名曲から、現代の音楽シーンを牽引する2人、ジョン・アダムズとジョン・ウィリアムズの代表作まで、プログラムは全7曲。
指揮者アメリカから初来日、ジョン・アダムズ、ジョン・ウィリアムズからも高い評価を受けている新鋭、ユウガ・コーラー。
番組プレゼンターの森雄一もMCとして参加します。

【コンサート概要】

■タイトル CADILLAC presents 東京フィル アメリカン 新世界クラシックの旅
~"パリのアメリカ人"から"スター・ウォーズ"まで~
■日時 2016年6月4日(土)午後1時30分開場、午後2時開演
■会場 東京オペラシティ コンサートホール タケミツメモリアル
■協賛 ゼネラルモーターズ・ジャパン株式会社
■演奏 東京フィルハーモニー交響楽団
■指揮 ユウガ・コーラー(Yuga Cohler)
■MC 森雄一
■主催 OTTAVA株式会社
■お問合せ サンライズプロモーション東京 0570-00-3337

【演奏曲】(予定)

バーンスタイン キャンディード序曲
アダムス ショートライド・イン・ア・ファストマシーン
バーバー 弦楽のためのアダージョ
ガーシュウィン パリのアメリカ人
バーンスタイン/マソン ウェストサイド・ストーリー
ジョン・ウィリアムス 「シンドラーのリスト」のテーマ
ジョン・ウィリアムス スターウォーズ組曲

【チケット】

S席:6000円 A席:5000円 B席:4000円 (すべて税込)
※未就学児童入場不可

《プレイガイド》

●チケットぴあ http://t.pia.jp/ご購入はこちらから 0570-02-9999(Pコード:290-888)

●ローソンチケット http://l-tike.com/ご購入はこちらから
          0570-000-407(オペレーター対応 ) 0570-084-003(Lコード:32314)

●e+(イープラス) http://eplus.jp/ご購入はこちらから

●東京オペラシティチケットセンター 03-5353-9999(10:00~18:00)

■東京フィルハーモニー交響楽団(Tokyo Philharmonic Orchestra)

1911年創立。2011年、日本のオーケストラとして最初の100周年を迎えた。約150名のメンバーをもち、シンフォニーオーケストラと劇場オーケストラの両機能を併せもつ。桂冠名誉指揮者はチョン・ミョンフン。2015年4月より、ミハイル・プレトニョフを特別客演指揮者に、アンドレア・バッティストーニを首席客演指揮者に迎える。
Bunkamuraオーチャードホール、東京オペラシティ コンサートホール、サントリーホールでの定期演奏会を中心とする自主公演、レギュラーオーケストラである新国立劇場を中心としたオペラ・バレエ演奏、NHKにおける『ニューイヤー・オペラコンサート』『名曲アルバム』をはじめとする放送演奏など、高水準の演奏活動とさまざまな教育的活動を展開している。
海外公演もこれまで数多く行い、近年では2005年11月のチョン・ミョンフン指揮による「日中韓未来へのフレンドシップツアー」に続き、2013年12月に韓国・大邱市の招聘により日本から唯一アジア・オーケストラ・フェスティバルに出演、2014年3月にはアジア・欧米6か国を巡るワールド・ツアーを行い国内外の注目を集めた。
1989年からBunkamuraオーチャードホールとフランチャイズ契約を結んでいる。また東京都文京区、千葉県千葉市、長野県軽井沢町、新潟県長岡市と事業提携を結び、各地域との教育的、創造的な文化交流を行っている。
昭和63年度芸術祭賞、平成7年度芸術祭大賞、平成13年度ミュージックペンクラブ賞(日本人クラシック部門)、平成16年度芸術祭賞などを受賞している。また「音楽の未来遺産」三善晃管弦楽作品シリーズ3公演のライヴCD(カメラータ・トウキョウ/平成20年10月)が平成20年度芸術祭賞を受賞した。

■ユウガ・コーラー(Yuga Cohler)

ユウガ・コーラー(Yuga Cohler)

今年アメリカで最も重要なプロ養成のための組織、ヤング・ミュージシャンズ・ファウンデーション(YMF)デビューオーケストラの音楽監督に就任し、日米カルチャーセンターやディズニーホールでのコンサートが予定されている。
2013年ジュリアード音楽院指揮科にてブルーノ・ワルター賞を受けニューヨークフィルの音楽監督アラン・ギルバート氏に師事し最年少で卒業。2014年にジュリアードオーケストラとのリンカーンセンターでの演奏でプロフェッショナルデビューをした。
1989年ボストン生まれ。2011年にハーバード大学コンピューターサイエンス学科を首席で卒業。在学中20歳でハーバード・バッハ・ソサエティの音楽監督に選ばれ、同級生のバイオリニスト五嶋龍氏と数多く共演。現代音楽の解釈にも力を注いでおり、作曲家ジョン・アダムス氏の招きによりカーネギーホールで開催された現代アメリカン・オーケストラ音楽祭にて、エリオット・カーターのダブルコンチェルトを公演し、ニューヨークタイムズ紙に「強健な解釈と演奏」と評される。アジア・アメリカ・ニューミュージック・イニシアティブの音楽監督としてのコンサートも活発にこなし、2015年の北京現代音楽祭では中心指揮者として招かれる。
ジュリアード音楽院在学中にはイツアーク・パールマン氏のアシスタントコンダクターを勤め、ベルナルド・ハイティンク氏、ヘルベルト・ブロムシュテット氏の薫陶を受ける。その後ダラスシンフォニー、ボルティモアシンフォニー、フォートワースシンフォニー、ニューアムステルダムシンフォニー、ニューワールドシンフォニー、デンマーク国営オーケストラなどを指揮。 これまで授与された賞や奨学金、フェロウシップには、ショルティU.S.基金キャリア・アシスタント・アワード、アメリカン・オーストリアン協会よりアンスバッカー・フェロウシップ、ジュリアード音楽院よりチャールズ・シフ指揮者賞、ハーバード大学よりデヴィッド・マッコード最優秀アーティスト賞、タングルウッド音楽祭フェロウシップ、アスペン音楽祭フェロウシップ、カブリロ現代音楽祭フェロウシップがある。
指揮者としてだけでなく、レクチャラーとして、グーグル、グループミューズ、ダンベリーミュージックセンターなどでも活躍している。ブログにてアメリカの音楽をジャンルや種類を超えて、偏見や先入観無しに考察したステート・オブ・アートを発表中。