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『ザ・コンテンポラリー』第18回を終えて

カテゴリーザ・コンテンポラリー, 番組情報

新番組『ザ・コンテンポラリー』の第18回、お楽しみいいただけたでしょうか。今回のテーマは<全曲を統一!ベートーヴェン「運命」探訪!>でした。『クラシック音楽特有の多楽章構成の楽曲における全曲の一貫性を実現するための創意工夫の元祖であり最高傑作』と言える名曲、ベートーヴェンの交響曲第5番を題材として、全4楽章を通じて同じモティーフ(動機)を敷衍してもいくこと(動機労作)によって、全曲の統一が図られていることを、(既にご存じの方も多いことと思いますが)おわかりいただけたでしょうか。

ベートーヴェンの全曲を統一しようとする強烈な意志、動機労作の徹底ぶりの見事さは、後世の作曲家に大きな影響を与えました。ベートーヴェン以降の、つまりロマン派以降の作曲家は、ベートーヴェンがいきなりと到達したこの楽曲構造における凄まじいまでの”高み”に畏敬の念を感じないわけにはいかなくなりました。そして、それぞれの作曲家がそれぞれの苦心を重ねて、それぞれの方法論で何らかの作品の構造への工夫を凝らしていくのでした。”循環形式”と呼ばれる方法論も、その一つと考えて良いでしょう。後日のこの番組で、”循環形式”が採用されている名曲を 折々に探訪していくことにいたしましょう。

参考資料:松尾祐孝ブログ

ベートーヴェン《交響曲第5番ハ短調》讚!〜音楽作品の在り方を変えた独創性の極み〜

↓ 下の写真は往年の名盤、フルトヴェングラー&ベルリン・フィル盤(LP)です。

では来週もまた金曜日の18:00〜19:00にお会いしましょう。次回は早速、テーマを”循環形式探訪”の vol.1 とする予定です。どうぞお楽しみに!