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『ザ・コンテンポラリー』第20回を終えて

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新番組『ザ・コンテンポラリー』の第20回、お楽しみいいただけたでしょうか。今回のテーマは<ロンドン>でした。

ヨーロッパ諸国の中で先陣を切って産業革命を達成して国力を増大させて、世界中を、地球上を席巻した英国でしたが、クラシック音楽の大作曲家を排出していないという不思議なジンクスがありました。1659年生まれ/1695年没のヘンリー・パーセルの後、目立った作曲家が見当たらない時代が長く続きました。しかし、世界から資本や人材が集中する大都市となったロンドンは、クラシック音楽の大きな市場であったことは間違いありませんでした。ヨーロッパ本土出身の大作曲家が、ロンドンを拠点に、あるいは短期的にロンドンに招かれて活躍していました。古典派の時代に活躍した音楽興行師ザロモンの存在も有名ですね。

そのような外来作曲家、あるいは縁があった作曲家、バロック時代のヘンデル、古典派の時代のハイドンとベートーヴェン、そしてロマン派の時代の終盤になって遂に登場したイギリス出身の大作曲家、エルガー、そしてヴォーン・ウィリアムズと、時代順にロンドンに縁がある作品を辿りました。

では、番組内でお聴きいただいた楽曲のリストを記しておきましょう。

M1)ゲオルグ・フリードリヒ・ヘンデル/オラトリオ《メサイア》HWV.56 より「ハレルヤ」 (1742年)

M2) ヨーゼフ・ハイドン /交響曲第104番 ニ長調 より 第3楽章、第4楽章(1795年)

M3)ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン/ 劇音楽「アテネの廃墟」作品113 より 序曲(1808年)

M4) エドワード・エルガー/交響曲第1番 変イ長調 作品55より 第4楽章( 1908年)

M5)レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ/交響曲第2番 [ロンドン交響曲] より 第4楽章(1913年初稿)

下の写真はテムズ川越しのビッグベンの夕景です。番組の最後でお聴きいただいた、ヴォーン・ウィリアムズ/交響曲第2番(ロンドン交響曲)の終楽章(第4楽章)の後半の弱音のシーンでビッグベンの鐘の音を模した音型が奏されたのですが、お分かりいただけたでしょうか。聴き逃した方は、初回配信後一週間お聴きいただけるオンデマンドをご利用ください。

では来週もまた金曜日の18:00〜19:00にお会いしましょう。