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2017.06.30
第156回直木賞&2017年度本屋大賞をダブル受賞。ピアノ好き必読の音楽小説
「蜜蜂と遠雷」(恩田陸著 幻冬舎)
1,944円
プレゼンター | 林田直樹 |
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私の周りの音楽好きの間では、この小説の話題で持ちきりといっても過言ではありません。それも、ふだんそれほどクラシック音楽を聴いていない人も熱狂させているところに一つの特徴があるかもしれません。
国内有数のピアノ・コンクールを舞台に、若いクラシック音楽家たちの青春群像を描いたこの小説が、なぜこれほどのセンセーションを巻き起こしているのでしょうか?
通常、音楽を文章で描くことは、非常な困難をともないます。どんなに言葉を尽くしても、生き物のように動く音楽の美しさを捉えることは容易ではありません。
本書の音楽描写で優れているのは、ピアニストたちの演奏を描くときに、音そのものを言葉で追うところは比較的簡潔にし、むしろ会場で聴いている他の登場人物の心の中の出来事を、臨場感豊かに描いているところです。
人間同士の関係を描くことによって、音楽を浮かび上がらせようとした。
そのなかで、音楽に関係する人すべてにとっての切実な問いをも投げかけた。
それが、本書の優れたところです。
誰が優勝するか、第何位か、という勝敗の行方以上に大切なものも、ここには暗示されています。それは、人生における大切な人と巡り合うことができる「場」の素晴らしさ、ということです。
今後ますます社会現象化していくに違いない、いま旬の「読んでおくべき」一冊です。
2017.06.29
猫の飼い主さんにオススメ! 梅雨の季節、こもりがちな匂い対策に。
ジョイペット 天然成分消臭剤
550円
プレゼンター | 飯田有抄 |
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今回は、すみません、猫のオーナーさん限定のオススメになってしまうのですが、OTTAVAのリスナーさんには愛猫家の方も多いということでお許しください。
ペットを飼っていらっしゃれば、きっとお手入れ・お掃除用品など、いろいろと試されているかと思いますが、こちら本当におすすめなんです!
猫は通常、だまっていてもきちんとおトイレで用を足してくれますが、調子がわるかったり、何かを飼い主にアピールしたかったり、単に失敗しちゃったりなどで、粗相をしでかすことがあります。猫ちゃんの粗相の匂いのキツさといったらありません! 我が家の猫は、ちょっと調子を崩していまして粗相が多くて困っていたのですが、こちらのJOYPETの製品に出会って、かな〜り救われました!! ネットでの評価が高かったので、駄目元というか、すがる思いで使ってみたのですが、今までいろいろ試した中で私としてはこれが一番よく効いて、費用対効果も高く満足しています。詰め替え用もあるので、どっさり買い置きしました(笑)
設置しているおトイレも梅雨時期は気温も湿度も高くて、匂いが気になることもあると思います。猫がなめても安心の天然成分の消臭剤なので、日常使いにもいいと思います。困っている方、一度お試しになってみては?
2017.06.28
音楽の歴史を物語として楽しく読ませてくれる好著です。いわゆる音楽学者ではなく、現役の作曲家によって書かれているという点も、見逃せません。
音楽の進化史
ハワード・グッドール著 夏目大訳
3,456円
プレゼンター | 本田聖嗣 |
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梅雨の季節はOTTAVAを聴きながら、晴耕雨読・・といきたいところですが、最近の梅雨は激しく降ってしばらくそのあとは曇り・・のような雨量の少ない季節になっていますね。この本は、梅雨の時にも、またはそのあとヴァカンスにもっていくのにもおすすめの1冊。
OTTAVAファンならば、多少なりとも音楽史には興味がわくと思いますが、いわゆる音楽史本は記述も無味乾燥で、しかも量が多くて、イマイチ読み出せない・・という方にもおすすめです。ほかならぬ私が、音楽史を学び返したくて何度挫折したことか。中世の音楽からバロックに至らずに討ち死に・・してしまうのは、主に文体や無味乾燥な記述も原因です。
その点、この本はエミー賞受賞歴もあるオックスフォードに学んだイギリス人作曲家によって書かれている、というだけで興味をそそられます。実際に読んでみると、自らが作っているだけに、その快刀乱麻ぶりも見事。「技術的には、モーツァルトの音楽はハイドンのものとそう変わりはない。同じようなオーケストラを使っているし、和音もほぼ同じ、曲の構造にも大きな違いはない。ただ、モーツァルトには、神から授かったとしか思えないようなメロディづくりの才能があった。彼の作る曲は、メロディ自体が歌っている。他の誰が作った曲よりもそうだ。」などという、大胆な記述が出てきます。腰が引けた「研究者」にはこれは無理な記述でしょう。私は、「そして、ハイドンとモーツァルトでは人の驚かせ方がちょっと違う。ハイドンは情緒安定の中でのサプライズだが、モーツアルトはまず何よりも気まぐれに音楽を動かしてから仕掛ける・・・」などと付け加えたくなりますが、とにもかくにも著者グッドールは、このような大胆不敵な分析で、バッタバッタと西洋音楽史をなで斬りにします。
イギリス人、というのも利いていて、「プロヴァンスシリーズ」のピーター・メイルのように、「どちらかというと本場でないイギリス」から、欧州大陸を眺める、という斜に構えた記述もにやりとさせますし、同時に、「自国」であるイギリスの音楽にも愛情をもって記しています。この点だけでも、良質なイギリス音楽をよくお届けするOTTAVAファンにとっては、とっても買い!だと思います。私も、いわゆる一般的な音楽史に記述される「以外」のところの内容を興味深く読んでいます。
有史以来の音楽史は長いため、大著にならざるを得ませんが、この本は先史時代から現代のコンピューターが発達した時代まで網羅している割には、500ページ未満に収まっていますし、「消滅の危機にある」とされるクラシックファンにとっては、考えさせることの多い本でもあります。とにかく、従来のいわゆるクラシックに限った音楽史とは、大いに違う、一冊です。
ちなみに、原題はただ「The Story of Music」です。背表紙だけ見て理解してもらうために「音楽の進化史」と、内容に沿ってかなり意訳した訳者さんの気持ちもよくわかるのですが、読み終わってみると、まさに「音楽の物語」だったよなあ、と納得する、素敵な本なのです。
2017.06.27
マンドリンの可能性を無限に広げる名手と俊英ベーシストによるエキゾチックなデュオ・アルバム!
Avital Meets Avital / アヴィ・アヴィタル&オメル・アヴィタル
1,807円
プレゼンター | ゲレン大嶋 |
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イスラエルのアヴィ・アヴィタルは、クラシックに軸足を置きながらもジャンルレスな活動を繰り広げる超絶技巧のマンドリン奏者。同じくイスラエル出身のオメル・アヴィタルは、ジャズをメイン・フィールドに国際的に活躍するベーシスト。そして、今月ドイツ・グラモフォンからリリースされた彼らのデュオ・アルバムが、この『Avital Meets Avital』なのです。収録された楽曲は、1曲を除いてそれぞれのオリジナル。演奏には、ふたりのアヴィタルの素晴らしいプレイに、ピアノやパーカッションなどが加わっています。その結果生み出されたのは、ふたりの共通のルーツである、北アフリカの民族音楽や、ジャズ、ラテンそしてクラシックといった幅広いジャンルの音楽のエッセンスが一体となった、めくるめく音世界。ぜひ、彼らが創り上げた音のラビリンスをさまよう快感を体験してください♪
2017.06.26
暴風雨に備えて、1本いかが?
+TIC(プラスチック)
3,748円
プレゼンター | 森雄一 |
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東京は雨が少ないですが、今年も梅雨時に荒れているところが出てきています。今後は台風もやってくるので、今年もたくさんの傘が壊れることでしょう。そこでオススメなのがこちら!折れません。
+TIC(プラスチックと読む)は、ビニール傘とは似て非なる、折れにくく、錆びない、そして全てリサイクル可能な、オールプラスチックの傘です。全ての部品がプラスチックでできているため、強風でも壊れにくく、錆びず、そして全てリサイクルすることが可能です。傘生地がやぶれてしまっても、張り替えられる構造であるため、傘を永く使い続けることができます。金属部品を使わず、安全で簡単に開閉できるので、お子さんが使っても安心ですね。手元に取り付けられているストラップは、掴んだり、手首やフックなどにかけることができるということで、持ち運び面でも非常に実用的。
強風下でも、しなやかに曲がるだけで折れないのはとても心強い限り。色も淡いものがいくつかラインアップされています。ピンク、青、緑、紫など、衣服に合わせて使い分けても面白いかも。台風を期待するわけではありませんが、やはり強風下で使ってみて納得の一品だと思います。
2017.06.24
啼き、慟哭し、嗤うヴァイオリン!
「Contigo en La Distancia」~遠く離れていても~ (ヴァイオリン:喜多直毅、ピアノ:田中信正)
2,786円
プレゼンター | 斎藤茂 |
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いよいよ本格的な雨のシーズンを迎えた週末に、
どっぷりと浸っていただきたいアルバムをご紹介させていただきます。
OTTAVA Records 9枚目のオリジナル・アルバムとして、
今月21日にリリースさせていただいた
アルバム「Contigo en La Distancia」~遠く離れていても~ は、
”ジャンルを超えて”というよりも
”自らのジャンルを確立した”2人の音楽家
ヴァイオリニストの喜多直毅さんと、ピアニストの田中信正さんによる、
ラテン・アメリカ作品集。
喜多直毅さんは、国立音楽大学を卒業後、イギリス、
そしてアルゼンチンで学んだヴァイオリン奏者。
2011年からはオリジナル作品を演奏するための四重奏団、
喜多直毅カルテットを結成(メンバーのおひとりがOTTAVAではお馴染みの三枝伸太郎さん)、
タンゴを礎に、さまざまな世界の響きを鮮やかに
ミックスした独自の世界を作り上げて、国内外に熱烈なファンを持つアーティストです。
モダンヴァイオリンにガット弦を張り演奏する喜多さんの演奏は、
私たちが一般的に考えるこの楽器の音色とはまったく違うものです。
それはまるで喜多さん自身の歌、語りを聴いているよう!
擦れ声、すすり泣き、あるいは焦燥、慟哭といった
普通のヴァイオリンからは聴こえてこないような、「剥き出しの人の心」が、
そこには存在します。
ジャズピアニストにして即興音楽の達人、田中信正さんとの「自由な対話」で進められる9曲は、
ジョビンとヴィニシウス(とシコ・ブアルキ)の「オーリャ・マリア」
ピアソラとオラシオ・フェレールの「バチンの少年」
ラミレスの「アルフォンシーナと海」といったお馴染みの楽曲から
知る人ぞ知る秘曲まで幅広いものですが
今までOTTAVAでご紹介してきたラテンアメリカ新世界クラシックとは全く違う世界へと
皆さんを誘ってくれると思います。
まずは少しお聴きになってみてください。
6月27日(土)午後1時からの生放送「OTTAVA Navi」では
このアルバム 「Contigo en La Distancia」~遠く離れていても~ を
特集します。
お楽しみに!
2017.06.23
さすがカリスマ料理研究家、この人のレシピはなんでこんなにオシャレなのか
「シンプルにおもてなし」(有元葉子著 文化出版局)
299円より
プレゼンター | 林田直樹 |
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友人から教えてもらった一冊。
これまで何となく敷居が高いような気がして、有元葉子さんのレシピ本は避けていました。うんとおしゃれで、主婦のカリスマで、セレブ臭のする、自分には最も縁遠い料理研究家だと思っていました。
それはとんでもない誤解でした。
本書で紹介されているレシピはとてもかんたんで、身近にある材料でほぼそろう。どうしてこんなにおいしそうなレシピを思いつくのかと感嘆するくらいに、夢のある素敵なアイディア、素材の組み合わせ、それでいて日本人の舌に無理なくきっと合う新しいレシピが、満載されています。
有元さんがなぜこれほど多くの女性から支持を受けているのかも、合点がいきました。
この人のレシピは、料理が主役なのではなく、人間が主役なのです。
人と楽しく語らい、関係をもち、素敵な時間を過ごす。
それがまず第一にあって、そのためのレシピになっている。
生きるということの根幹に料理はあるのだということ。
そのためには、無理なく日常の食事のなかで、いかに素敵なことを作りだしていくか――。
すぐれたレシピ本とは、そのための実践的なヒント集なのだと思いました。
2017.06.22
こころもからだもホッコリうれしくなる、歯ごたえの楽しいおやつ
大地のおやつ「うのはな日和」 黒糖
369円
プレゼンター | 飯田有抄 |
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先日、高円寺の和装小物屋さんでお買い物をしていたのですが、贈り物包装に時間がかかってしまったからお詫びに、とお店の方がくれたのがこの商品。なぜ和装小物屋さんにお菓子が売っているのかはナゾでしたが、洒落た手ぬぐいや質のいい巾着袋などと一緒に、「えらばれました」という顔をして並んでいたお菓子の可愛い袋、見てるだけでも心がほくっとなりました。
「歯ごたえがいいですよ」とお店の人が言っていた「おからかりんとう」、家に帰って食べてみると、ポリポリ食感がたまらなく、よく知ってる感じなんだけどなんだか新しい、楽しいかみごたえ。おからと黒糖を使って揚げてあるお味は、ふんわりとやさしい手作り風味。小さな袋なのに、意外と量がしっかり入っていて、何日かかけてポリポリすこしずつ楽しみました。
調べてみると、「大地のおやつ」はなんでも岐阜で140年続く老舗の油谷さんと、お菓子の職人さんとがコラボして生まれた、からだにやさしい素材を使ったお菓子シリーズなんだそうで。小麦粉も卵も油もお砂糖も安心で上質なものが使われているということ。自分の普段おやつにも嬉しいし、ちょっとした飾らないお土産にも喜ばれると思います。
「大地のおやつ」ではどんどん新しいお菓子を開発しているみたいで、「おいも泥棒」とか「よいこのあんこ」とか魅力的なネーミングのものがいろいろあります。でもなんと、この「おから日和」は別のシリーズになってしまうみたいで、6月30日までの注文で生産終了するみたいです!! ぜひ、新シリーズに切り替わってしまう前に、味わってみてください。おいしいですよ。
2017.06.21
フランスの厳格な原産地呼称統制(AOC)によって管理された、南フランスのオリーブ油です。南仏の味のベースはすべてオリーブ油から。食卓にプロヴァンスの香りを!
ボー・ド・プロバンス オリーブオイル バージン(AOC 認定) 1L
6,124円
プレゼンター | 本田聖嗣 |
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今週の私のおすすめも、南仏プロヴァンス関連です。
ずばり、南フランスの、レ・ボー・ド・プロヴァンス渓谷で産出されたオリーブオイルで、フランス政府によって厳格な管理のもと製造された食品にのみ与えられるA.O.C.(原産地呼称統制)を保持しています。
南フランスの人たちは、私がOTTAVA Saloneの中のコーナー「音読のグルメ」でたびたび取り上げてきたように、よく食べます。パリあたりだとスタイルを気にして小食・・な人もたまには見かけますが、南フランスの空気(食う気?)と、新鮮食材に囲まれて、小食でいることはまず不可能です。本来なら、某アメリカ人のように巨大化・・してもよいはずですが、案外南フランスの人たちが健康なのも、ベースが、オリーブオイルだからです。オリーブオイルにニンニク、そして、スパイスたちは決して脇役でなく、南フランス料理のベースであり、主役です。
市場流通のオリーブオイルのほとんどが偽物・・というような記事が出回っていますが、フランスのAOCのものなら、政府によって材料から作り方までこと細かく規定され、ワイン、チーズ、バター、食肉、・・どれも間違いありません。もちろん、お値段はその分ちょっぴり張りますが、高級食材ではなく、ベースの食材ですから、上昇幅はたかが知れたもの。しかし、これを購入すれば、「混じりっけなしの正真正銘のプロヴァンスのオリーブオイル」が届くのです。ぜひ、これは生で、味わって、つけて・かけて・料理に使って、楽しんでください。
ちなみにこの原産地「レ・ボー・ド・プロヴァンス」はアルミニウムの原料となる鉱石、「ボーキサイト」の語源となった街です。食用油には全く関係ありませんが、ローマ時代からの歴史が刻まれたこの地のオリーブオイルだからこそ、味わいも深くなろうというものです。
2017.06.20
入手困難となっていたアルバムが国内盤として奇跡のリリース。美しいメロディ、溢れる詩情。これも快作!
モーメンツ / スワヴェク・ヤスクウケ
2,700円
プレゼンター | ゲレン大嶋 |
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去年、番組でポーランドのコンポウザー・ピアニスト、スワヴェク・ヤスクウケのアルバム『Sea』を強くおススメしたところ、OTTAVAリスナーのみなさんにも大変好評でした。ファンになった方もきっとたくさんいますよね。そのヤスクウケが『Sea』の前、2013年にリリースしていたのが『Moments』です。このアルバムは入手困難な状況になっていたのですが、今回日本国内盤がリリースされることになりました(コアポートさん、ありがとうございます!)。『Sea』では、いわゆるプリペアド・ピアノ的なサウンドと、ミニマル・ミュージックやシークエンス・サウンドの要素が前面に出ていましたけれども、この『Moments』では、スタインウェイの澄んだ音色が生かされていて、シネマティックな雰囲気はそのままに、よりメロディアスで詩情あふれるヤスクウケの世界を存分に堪能できます。Aria でもどんどんかけて行くので、『Sea』がお好きな方も、ヤスクウケは初耳という人も、ぜひぜひチェックしてくださいねー!